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自律神経からくる背中の痛み
背中が痛い、ガチガチにかたまっていて体が重たい、首も肩もバリバリにこっている、疲れがとれない・・・。そう感じている人はとても増えています。
肉体労働をしているわけでもないし、激しい運動をしているわけでもない。なのに背中の痛みがつらい。これは自律神経と深い関係にあるからなのです。
そこで、背中の痛みの原因は何?、具体的にどんな痛みなの?、解消法にはどんな方法があるの?、などについてご紹介します。
【目次】
自律神経からくる背中の痛みの原因
背中の痛みは自律神経と密接に関係しています。
ちなみに、背中の痛み以外にも、肩こりや腰痛をはじめとして、体のありとあらゆるところに鈍い痛みを感じるといった症状も、自律神経失調症と関係しています。
背中の痛みのおもな原因は「ストレスで筋肉がかたく緊張して、体の流れが悪くなっていること」。
自律神経は、活動・緊張モードである 「交感神経」 と、休息・体の回復モードである 「副交感神経」 の2つから成り立っています。

正反対のはたらきをするこの2つの神経が、バランスよくはたらいているのが本来の状態。昼間の疲れやダメージを夜の睡眠中に回復させて、朝には元気で軽やかな体に戻してくれます。
しかしこのバランスが乱れてしまって、回復が追いつかずに疲れやダメージが蓄積している人が増えています。その原因が、精神的・肉体的ストレスなのです。
ストレスで交感神経ばかりはたらくことが原因
バランスを乱す原因であるストレス。職場やママ友との人間関係、仕事のプレッシャー、家族の心配事、老後の不安、といった精神的なものだけではありません。
通勤ラッシュ、不規則な食生活、運動不足、睡眠不足、食品添加物、花粉、といった肉体的なストレスも大きな原因のひとつとなります。

ストレスがたまると 「心も体も疲れ切ってる!何とか元気にならなくちゃ!」 と感じた交感神経がフル活動し始めます。
交感神経がはたらくと、心臓や肺などの臓器に血液が多く送り込まれて、活動モード全開に。「血液が多く送り込まれるなら、いいんじゃないの?」 と思うかもしれませんが、実はいいことばかりではありません。
それは「筋肉や器官につながる血管がギュッと収縮してしまう」というデメリット。
主要な臓器は活発に動くようになったとしても、そのほかの血管はギュッと細く収縮して血液の流れが悪くなる、ということ。この血液の流れが悪くなることが原因となって、「背中の痛み」という症状を感じるのです。
交感神経がはたらくことで緊張状態となり、筋肉がこわばって背中に痛みを感じてしまう。
逆に副交感神経が活発になれば、筋肉も血管もふわりとゆるみます。心臓などのはたらきも落ち着いてきて、筋肉や器官につながる血管もひろがってきます。
背中のコリや痛みに悩まされている、という人は、副交感神経が十分にはたらけるような解消法をとることが大切。そこで、副交感神経を高めるための方法を紹介しますが、その前に・・・
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自律神経からくる背中の痛みの特徴とは?
背中の痛みと一口に言っても、さまざまな症状があります。どんな痛みなのか気になる人も多いでしょう。
- 肩から背中が鉛(なまり)のように重たくて、だるさが取れない
- 背中がガチガチになってしまっており、背筋を伸ばすことがつらい
- 痛みがひどすぎて、あお向けで寝るのがつらい
- 痛みというより、しびれるような感覚が常にある
- 眠っていても、背中に痛みが走って目が覚めてしまって熟睡できない
などといった症状がほとんどです。
痛みの程度については、軽い人から重い人までいろいろ。「痛み」とまではいかなくても、背中がガチガチにかたい、バリバリにはってる、鉛を背負っているみたいに重たい、と感じる人は少なくないでしょう。
このように感じている人のほとんどは、自律神経の乱れが原因で起こる背中の痛みではないでしょうか。では、背中の痛みをやわらげるために、普段の生活でできる解消法をご紹介します。
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毎日の生活でできる解消法
背中の痛みの原因はストレス。しかしストレスをなくすのは簡単ではありません。そこで、副交感神経をしっかりとはたらかせて、体の回復を促進させる解消法を紹介します。
朝起きる時間、夜寝る時間を決める
朝起きる時間、夜寝る時間が毎日バラバラだと、体内時計が狂ってしまいます。体内時計の乱れは自律神経にも悪影響をおよぼします。
「朝は7時までに起きる」、「夜は11時までに寝る」といったように、生活のリズムを整えていきましょう。夜寝る時間をすぐに一定にする、というのが難しいようなら、まずは朝起きる時間を同じにすることからでもOK。
「背中の痛みの解消とは関係ないんじゃないの?」
と勘違いされるかもしれません。でも、体内時計が整っているかどうかは、あなたがイメージしているよりもはるかに大きな影響を体に与えています。ぜひ心がけてみてくださいね。
食事の時間をそろえる
同じように、食事の時間をそろえることも、体内時計を整えることにつながります。

- 朝ごはんは、7時半頃から食べる
- 昼ごはんは、12時頃に食べる
- 夕ごはんは、20時半までには食べ終わる
3食すべて毎日同じ時間に食べる、というには難しいでしょう。朝ごはんは毎日同じ時間に、朝とお昼は同じ時間に、とできる範囲で心がけてください。
起きる時間、寝る時間、食事の時間を整えていくと、目覚まし時計がなくても自然といつもの時間に目が覚めたり、お昼にはお腹がすいたり。リズムが整うにつれて体調もよくなってきます。
朝起きたら太陽の光を直接浴びる
朝いつもの時間に起きたら、まずは太陽の光を浴びましょう。朝の太陽の光は体内時計を整えてくれます。
朝の太陽の光で「ON」になれば、夜もしっかり「OFF」に。眠りが深くなれば副交感神経もしっかりはたらいて、回復もぐんぐん進みます。背中の痛みの解消も大きくサポートしてくれるでしょう。
3分でも5分でもOK。深呼吸をしたり、腕や背中をグーッと伸ばしたり。窓越しの日光では効果は半減してしまうので、窓を開けたり、ベランダに出たりして、日光を直接浴びるようにしましょう。
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ゆったりと湯船につかる
起きている時間のなかで、もっとも副交感神経のはたらきが高いのが「お風呂」の時間。あたたかい湯船にゆったりとつかれば、背中の緊張もほぐれて副交感神経がはたらきだします。
お湯の温度の目安は体温プラス4度。なによりあなたが 「気持ちいいなぁ」 と感じる温度が一番です。熱すぎないお湯にゆったりつかると、体温もゆっくりと上がってくるので、お風呂から出ても湯ざめしにくくなります。さらに、寝つきもよくなります。

無理に長湯するのは逆効果。あくまでも、気持ちいい温度のお風呂に、気持ちいいと感じる程度にゆったりとつかることが効果的。アロマオイルをたらして好きな香りにつつまれるのもいいですね。お風呂でDVDなどを見るのはやめて、ゆったりとくつろいでください。
※シャワーは逆効果。交感神経を優位にしてしまいます。朝のぼんやり頭をシャキッとさせるためにはシャワーがいいですが、夜寝る前は、湯船にゆったりと。
肩回し運動をする
血管が細く収縮して血液の流れがとどこおることが原因で、背中の痛みは起こります。マッサージや整体でほぐしてもらうのも効果的ですが、毎日通うわけにはいきません。そこで、血行をよくするために、肩回し運動をしましょう。
ポイントは、肩甲骨(けんこうこつ)をしっかりと動かすこと。
腕と一緒に肩を後ろにまわしましょう。ゆっくりでOK!腕だけをまわしたり、肩だけをまわすのではなく、肩甲骨が動いていることを意識しながら、肩を後ろにまわしましょう。
とはいえ、背中や肩がこわばっているでしょうから、「肩甲骨が動いているかどうか」 は意識しづらいのではないでしょうか?
そんなときは・・・
腕をまっすぐ上にあげてください。手をあげて「はーい」と返事をしているポーズですね。その手に雑巾を持っているイメージをして、手をあげたまま左右に雑巾がけをするように、手を動かしましょう。
壁の高いところを雑巾がけする動きは、肩甲骨を動かしやすい動きのひとつ。大きく左右に腕を動かせば、肩甲骨もしっかり動いて、まわりの筋肉もほぐれて、流れがよくなってきます。
とにかく改善するためには、かたくなった体をほぐして血行をよくすること。こまめに肩をまわしたり、ストレッチしたり、軽い運動をしたり、お風呂にゆったりつかったり。かたくなる前に体をほぐしてやわらげてあげましょう。
自分で体を深くほぐす方法
ストレッチをしたり、自分で体をマッサージするのも効果的ですが、ほかにも、自分でしっかりとほぐす方法もあります。かんたんに、時間もかけずにできるので、ご参考になればうれしいです。
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