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早期覚醒の原因は自律神経の乱れ!?症状の特徴と5つの対策とは?
朝早く目が覚める。その後なかなか眠れない。そんな悩みをかかえていませんか?
朝までぐっすり眠れないのでなんだか疲れがとれない。眠っている時間が短いので、昼間にぼんやりしたりふらついたり眠たくなったり。
そんな早期覚醒の方にとって、ふだんの生活でできる対策があります。
そこで、そもそも早期覚醒とはどういうものなのか?自律神経からくる早期覚醒とは?ふだんの生活でできる5つの対策は?についてお伝えします。
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【目次】
早期覚醒とは?
早期覚醒とは朝早く目が覚める状態のこと。
朝6時頃に起きたいのに、3時、4時に目が覚めてしまってそこから眠れない人は、早期覚醒の症状が出ていると思っていただいてよいでしょう。
早期覚醒の症状が出る人には2種類のタイプがあります。
- 朝起きたときに眠くてつらいタイプ
- シャキッと覚醒する(目が覚める)タイプ
朝起きたときに眠たくてつらいと感じる人は「最近ぐっすり眠れないなぁ」と体調の変化が気になるので、病院を受診することもあるでしょう。
でもシャキッと朝早く目が覚めると「最近は目覚めがいいわ!」と調子がいいととらえがち。「病院で診てもらおう」とは思わないでしょう。
そんななかで「朝の目覚めはいいのになぜか体調がよくないなぁ」と感じることで早期覚醒が気になり始める人が多いようです。
早期覚醒は『不眠症』の一種。でも他の不眠症と違って寝つきが悪いなどといったことはなく、すぐに眠りにつくことができる傾向があります。
寝つきが悪いわけでもない。寝ている途中で目が覚めてしまうこともない。でも朝早く目が覚める。これが早期覚醒の症状になります。
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「不眠症」
なお眠りが浅い人も多いでしょう。眠りの浅い原因についてはこちらでくわしく紹介しています。
眠りが浅い原因は自律神経!?その原因と眠りを深くする4つの方法とは?
自律神経からくる早期覚醒の原因
早期覚醒の症状が出てしまうのにはいろんな原因がありますが、ここでは自律神経の乱れによる早期覚醒についてお伝えします。
自律神経が乱れている状態とは、
- 活動・緊張・ストレスモードである交感神経
- 休息・睡眠・リラックスモードである副交感神経
の2つのバランスが乱れて、どちらかに一方にかたよっている状態のこと。実際には交感神経にかたよっている状態ですね。
早期覚醒が起こるのは、活動・緊張・ストレスモードである交感神経ばかりがはたらいてしまっている状態。
交感神経が過剰にはたらいてしまうと、本来なら休息の時間である体を目覚めさせてしまうのです。このことが原因で、朝早く目が覚める早期覚醒が起こってしまいます。
運動会の日、朝早く起きませんでしたか?
わかりやすいの例を挙げますね。
子供のころ、遠足の前の日、運動会の前の日、旅行の前の日など、楽しみで楽しみでなかなか眠れなかったことありませんか?
当日の朝、いつもよりも朝早く目が覚めてしまったことありませんか?
これは感情が高ぶることによって交感神経が活発化していたから。
ですのでもし今あなたが早期覚醒の症状があるのならストレスなどで神経が緊張しがちな毎日であると思っていただいていいでしょう。
もちろん、朝早く目が覚めるから早期覚醒だ、ということではありません。
特に不調を感じない人が朝早く気持ちよく目が覚めるのなら健康です。休息・睡眠・リラックスモードである副交感神経にしっかりと切りかわることができて、深い眠りで体の回復がすばやく完了した状態。理想的ですね。
でも朝早く目が覚めるだけでなく、体が重たい、疲れがとれない、顔がほてる、暑くもないのに汗が出る、手足が冷える、頭痛がする、動悸や息切れがする、といった不調を感じているのなら、自律神経の乱れからくる早期覚醒ではないか、ということです。
そこで、自律神経からくる早期覚醒を改善するためにふだんの生活でできる5つの対策についてお伝えします。
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ふだんの生活でできる早期覚醒の5つの対策とは?
ではふだんの生活でできる早期覚醒の5つの対策です。
(1)生活リズムを整える
生活のリズムの乱れは自律神経の乱れにつながります。
たとえ生活のリズムが毎日同じであっても「寝るのは毎日夜中の1時頃かしら」といった生活では体調が崩れても当たり前。
人間本来の体内時計にあった生活のリズムに整えていきましょう。
朝7時に朝ご飯、12時頃に昼ご飯、夜8時頃に晩ご飯、9時半にお風呂、11時には寝る、といったように、おおまかな生活リズムを決めて過ごしてみてください。
最初からすべての時間をそろえるのは難しいでしょうから、
- 朝ごはん7時頃に食べよう
- お昼ごはんは12時頃に食べよう
- 9時すぎにお風呂に入ろう
- 11時には寝よう
など、できるところから時間を決めてリズムを作っていくのもおすすめ。無理をしても続きません。徐々にリズムを整えていって、早期覚醒の改善につなげていきましょう。
体内時計を整える方法についてはこちらでくわしく紹介しています。
体内時計を整える3つの方法とは?
(2)朝6時~7時頃に日光を浴びる
体内時計を整えるために絶大な効果をもたらしてくれるのは「日光」。体にONとOFFの正しいリズムが生まれます。
なぜ朝に日光を浴びるのがいいのかというと……
日光を浴びると活動モードがONになります。そして幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」が体内で作られて、肉体面も精神面も整えてくれます。
そしてここからがポイント!
日光を浴びて、幸せホルモンであるセロトニン作りがスタートしてから 約15時間後にセロトニンが眠りのホルモン「メラトニン」に変化。心地よい寝つきと深い眠りを与えてくれます。
たとえば……
朝7時 にベランダに出て日光を浴びる
↓
セロトニン作りが体内ではじまる
↓
その15時間後である「22時頃」にセロトニンが眠りのホルモン「メラトニン」に変化
↓
心地よい眠気がやってきて深い眠りへ。
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「体内時計」、「セロトニン」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
メラトニンに変化するのはセロトニン作りが始まってから14時間後~16時間後と言われています。
眠りにつきたい時間から逆算して、朝に直接日光を浴びるようにしましょう。寝つきだけでなく眠りも深くなるので早期覚醒の対策に効果的です。
姉妹サイトですがセロトニンについてはこちらをお読みください。
セロトニンとは?そのはたらきやセロトニンを増やす方法とは?
同じく姉妹サイトですがメラトニンについてもくわしく紹介しています。
メラトニンとは?増やす方法や効果的な食べ物と飲み物とは?
(3)照明を暖色系に
寝る前は、蛍光灯のような明るい白色の光を浴びないようにしましょう。
蛍光灯の白い光は交感神経を優位にしてしまいます。
蛍光灯のような白い明るい光を浴びると、体が「今はお昼だから交感神経をはたらかせよう」と勘違いしやすくなります。LEDも白い光のものは避けたほうがいいかもしれませんね。
逆にオレンジ色の光は副交感神経をはたらかせる作用があります。電球などの間接照明もよし、LED照明でもオレンジ色のものなら柔らかい光の中でリラックスできます。
蛍光灯でも暖色系のものがおすすめ。居間や寝室の照明などは、白色系のあかりではなくオレンジ色の暖色系のあかりの中で過ごしてみてください。
(4)寝る前の1時間は、スマホ、テレビ、パソコンを見ない
パソコン、スマートフォン、携帯電話、テレビ、ゲーム、といったものも眠りをさまたげて早期覚醒の原因に。
寝る前の1時間はこれらのものをやめて、本を読んだり、音楽を聴いたり、ハーブティーやホットミルクを飲んだり、ゆったり過ごしましょう。
また、スマホやゲームをしている時は無意識のうちに猫背になっていることも多いはず。悪い姿勢は神経を圧迫します。体のゆがみは自律神経の乱れにもつながります。
(5)夜はカフェインや香辛料を控えめに
カフェインや香辛料などを夜に摂ると交感神経が活発になる原因となってしまいます。
「コーヒーを飲む時間がなにより楽しみ。リラックスした気分になれる。」と感じている人は多いでしょう。夜に飲んでも眠りに影響がないのならいいのですが、早期覚醒の人にはおすすめできません。
ココア、チョコレート、紅茶、緑茶などにもカフェインが含まれているので、寝る前のひとときには向きません。
番茶ならカフェインがとても少ないですし、麦茶、黒豆茶、ハーブティーなどのノンカフェインのものがおすすめ。どうしてもコーヒーが飲みたい場合はノンカフェインのコーヒーにしてみましょう。
以上、早期覚醒の対策に効果的な5つの方法をご紹介しました。
朝早く目が覚める早期覚醒は ストレスが多くて交感神経ばかりがはたらく毎日 がおもな原因の1つ。紹介した方法以外にも……
- 少しぬるめの湯船にゆったりつかる
- 食物繊維の多いものや酢の物を食べる
- ウォーキングなどの軽い運動をする
- 深呼吸する(鼻から吸って口からゆっくり吐く)
- ストレッチやマッサージで固くなった筋肉をほぐす
など毎日の生活のなかで、ストレスで緊張した体をほぐしたり副交感神経を優位にするよう心がけましょう。
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この記事の執筆者:
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊
1995年から栄養補助食品の販売業務をきっかけに栄養学を学ぶ。以来、健康食品・健康器具など10年の業務経験とともに整体師から自律神経など体のしくみを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
リラックスジェル「プアーナ」、内科医・医学博士の堀田忠弘先生考案・監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」など天然由来100%の健康商品を販売して今年で18年目を迎える。※執筆者プロフィールはこちら
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