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足のしびれの原因とは?7つの原因とその症状について
足のしびれを感じている人は少なくありません。
正座をした時のような足のしびれ、足の感覚が鈍い、力が入らないなど症状もいろいろ。これはいろいろなものが原因となって足のしびれが起こるからです。
そこで、足のしびれの原因となる6つの病気、自律神経が原因となる足のしびれ、解消するためにできること、についてわかりやすくお伝えします。
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【目次】
足のしびれの6つの原因とは?
まずは足のしびれがあらわれる6つのケースについてお伝えします。
1.腰椎椎間板ヘルニア
腰椎(腰の骨)は、
- 5つの腰椎骨
- 1つの仙骨
- 骨と骨の間でクッションの役割をする椎間板
からできています。
その椎間板を大福に例えますね。
大福の皮が「繊維輪」、大福のあんこが「髄核」。腰椎椎間板ヘルニアとは、大福の皮が破れて中からあんこが飛び出して、あんこが神経を圧迫している状態です。
腰椎椎間板ヘルニアの症状
- 腰痛
- 前かがみになると腰が痛い
- 腰から足にかけてのしびれ
- せきやくしゃみで痛みが激しくなる
- 足の感覚が鈍くなる
- 座っている状態から立ち上がるのがつらい
- 排尿障害
2.腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)
腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)も足のしびれをともないます。
脊柱管(せきちゅうかん)とは何でしょうか?
背骨は「椎骨」と呼ばれる小さな骨が積み重なってできています。「椎骨」の真ん中は空洞。なので椎骨が積み重なった背骨の真ん中には、空洞が走っているのです。この空洞が「脊柱管」で脊柱管には神経が走っています。
腰部脊柱管狭窄症は「脊柱管」のまわりにある椎骨や靭帯が変形して、神経を圧迫することで、腰痛や足のしびれなどの症状があらわれるものです。
腰部脊柱管狭窄症になりやすい人とは?
脊柱管のまわりの椎骨や靭帯が変形するのも、脊柱管自体が狭くなるのも、老化現象のひとつ。なので高齢者になりやすい病気と言えます。
腰部脊柱管狭窄症になりやすい人はこちら。
- 高齢者(50代以降が多い)
- 腰を痛めたことがある人
- 肉体労働をしていた人
- 腰に負担のかかるスポーツを長年していた人
- 重たい物を持つことが多い仕事をしていた人
- 腰を曲げたりひねったり、という動作の多い仕事をしていた人
- 運転手、オペレーターなど、長時間座りっぱなしの仕事をしていた人
腰部脊柱管狭窄症の症状
- 腰痛、腰のハリ、違和感
- 足のしびれ、痛み
- まっすぐ立っていたり、腰をうしろに反らすと痛む。前かがみになると楽になる
- 安静時はなんともないが、歩き始めると足がしびれる
- 歩くと足が重たい、しびれる、痛む。1分から10分ほど歩くとつらくて歩けなくなる
- 歩いていてしびれても、前かがみの姿勢で休むと楽になる
- 歩いていると尿意を感じる
- 便秘
腰部脊柱管狭窄症の特徴的な症状は「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」。
歩き始めはさほど痛くなく、少し歩くと足のしびれや痛みが強くなって歩けなくなる。しゃがむと痛みがおさまってまた歩けるようになる。
これは立った姿勢だと脊柱管が狭くなり、前かがみや座った姿勢だと脊柱管が広くなるためです。
なお脊柱管のどの部分が圧迫されるかによって症状は変わります。
脊柱管の右にある神経根が圧迫されれば、右側の腰や右足のしびれや痛みが出ます。
左にある神経根の圧迫なら、症状も左側に出ます。
馬尾(神経のたば)が圧迫されれば、両足に強いしびれやマヒが出る、便や尿が出にくくなる、便や尿を我慢できない、という症状があらわれます。
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3.腰椎すべり症
腰椎すべり症とは、文字通り「腰椎(ようつい)」が「すべる」ことで腰痛などの症状があわられるもの。高齢の女性に多い病気です。
腰椎とは背骨の下の部分。腰の位置にあたる部分ですね。この部分も「椎骨」と呼ばれる小さな骨が積み重なっています。
その椎骨が前にすべって神経を圧迫することで、しびれや痛みの症状があらわるのが「腰椎すべり症」です。
腰椎すべり症の原因
腰椎すべり症のおもな原因はこちら。
- 筋力の低下
(特にお腹のインナーマッスル) - 悪い姿勢
- ハードワーク
- 負荷の強い運動のしすぎ
年齢をかさねるごとになりやすい傾向があります。
腰椎すべり症の症状
腰椎すべり症は、ギックリ腰のように急に強く痛むといったことはありません。
腰に少し違和感がある、ちょっと痛む、座りっぱなしだと少ししびれるが体を休めればじきにおさまる、というのが最初の症状。さほど強い症状ではないので「年だから仕方がないわ」と思いがちで対応が遅くなる傾向があります。
- 座っていて立ち上がると腰が痛む
- 寝返りすると腰が痛む
- 歩いていたり立ち仕事をしていると足のしびれや痛みがでる
- 間欠性跛行(かんけつせいはこう)(歩いていると足のしびれや痛みが強くなって歩けなくなるが、前かがみや座って休むと痛みがやわらいでまた歩ける)
- 残尿感、頻尿
- 便秘
4.閉塞性動脈硬化症(ASO)
閉塞性動脈硬化症とは、おもに足の血管の動脈硬化によって、血管が狭くなったり詰まったりするもの。血液の流れが悪くなって手先や足先へ酸素や栄養が行き渡りにくくなるので、手や足に症状があらわれます。
閉塞性動脈硬化症にかかっている人は、足だけに限らず全身の動脈にも注意が必要です。
閉塞性動脈硬化症の原因
閉塞性動脈硬化症は、50代から60代の男性に多く、高齢も原因のひとつ。ほかには、喫煙、油や脂肪分の多い食生活など。高血圧、高脂血症、メタボな人は注意が必要です。
閉塞性動脈硬化症の症状
- 手足の冷え(冷感)
- 手のしびれ、足のしびれ
- 足の色が悪い
- 間欠性跛行(かんけつせいはこう)
- 安静にしていても手足が痛い
- 刺すような痛みがいつも続いている
- 足に治りにくい傷(潰瘍)ができて、壊死(えし)する
初期症状は手や足のしびれや冷えや痛み。次いで間欠性跛行の症状があらわれます。
※間欠性跛行=歩き始めると足のしびれや痛みが強くなって歩けなくなり、休むと痛みがやわらいでまた歩ける
壊死によって足の切断が必要となるケースは少ないですが、上記の症状を感じた場合は医師の診断を受けましょう。
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5.バージャー病
バージャー病とは、おもに足の動脈が詰まってしまって血液の流れが悪くなる病気。重症の場合は手や足の切断が必要となることもある病気です。
患者は圧倒的に男性が多く、女性患者の10倍ほど。20代から40代の男性に多く発症します。特定疾患に指定されていて患者数は全国で1万人ほどです。
バージャー病の原因
バージャー病の原因は明らかになっていません。ただ患者の約9割が喫煙者なので、タバコの影響が大きいと考えられています。
バージャー病の症状
- 足の冷え
- 足のしびれ
- 足の色が悪い(青白い)
- 間欠性跛行
- 安静にしていても痛い
- 治りにくい潰瘍(じゅくじゅくした傷)
初期の症状は足のしびれや冷え。次いで間欠性跛行。さらに進行すると、安静にしていても痛みが消えなくなります。
血流障害がひどくなると治りにくい潰瘍(じゅくじゅくした傷)ができて、最悪の場合は壊死による切断手術が必要になることもあります。
6.糖尿病
糖尿病については説明するまでもないでしょうからおもな症状のみご紹介します。
糖尿病の症状
- 激しくのどが渇き、水分を多くとるようになる
- 尿の量が多い
- 尿に泡がたつ
- 食べているのに体重が減る
- ご飯を食べてもお腹がすく
- 疲れやすい、だるい、眠たい
- 手のしびれ、足のしびれ、ほてり、痛み
- 足の感覚が鈍くなる
- 立ちくらみが増える
- 足がむくむ
手足のしびれや違和感については、片手だけ、片足だけ、というよりも、左右対称に現れることが多いです。
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「糖尿病」、「糖尿病とこころ」
次は 自律神経の乱れが原因の足のしびれについて お伝えします。
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自律神経の乱れが原因の足のしびれ
自律神経からくる足のしびれの原因は血流の悪化による酸素不足です。
ストレスによって交感神経が刺激されて、筋肉がかたく緊張して流れが悪くなるのが原因。
酸素を運ぶ血流が悪くなることで神経が酸素不足になって、足のしびれが起こるのです。
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「自律神経失調症」、「ストレス」
足のしびれの症状
足の肌の感覚がにぶくなって「直接触れている気がしない」と感じることがあります。血行不良によって起きるもので、正座をして足がしびれた時の感覚に似ています。
このような足のしびれは自律神経の乱れが原因であらわれます。逆に肌が敏感になりすぎて次のように感じることもあります。
- どこを触ってもヒリヒリする
- ビリビリと感じる痛みがある
- 電気でしびれるような痛みがある
足のしびれが自律神経の乱れからくる場合は、そのほかの症状(疲れやすい、微熱が続く、浮動性めまいなど)を感じる傾向にあります。
また、右手だけ、右足だけ、といった症状ではなく、両方の手や足にしびれを感じたり全身にしびれを感じるというのも、自律神経の乱れからくる手足のしびれの特徴です。
自律神経からくる足のしびれの解消法とは?
筋肉がかたく緊張して血流が悪くなることで酸素不足になる、というのが自律神経からくる手足のしびれの原因。
手足のしびれを解消するには、筋肉をほぐして流れを良くすることも大切。
筋肉がほぐれれば血流もよくなって酸素もいきわたります。
マッサージや整体などでしっかりとほぐしてもらうことは手足のしびれなどの不調の解消にプラスにはたらくでしょう。
とはいえ、マッサージや整体に毎日通うわけにはいきません。そこで……
自分でこまめに体をほぐそう
ふだんの生活の中で自分でこまめに体をほぐすのが一番です。
41度くらいの湯船にゆったりとつかる。お風呂あがりや寝る前にストレッチをする。
家事や仕事の合い間に首・肩・腕をまわす。自分で体をもみほぐす。散歩などの軽い運動もいいですね。
ほかにも自分でしっかりとほぐす方法があります。自宅で簡単。時間もかけずにできるので試してみてください。
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この記事の執筆者:
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊
1995年から栄養補助食品の販売業務をきっかけに栄養学を学ぶ。以来、健康食品・健康器具など10年の業務経験とともに整体師から自律神経など体のしくみを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
リラックスジェル「プアーナ」、内科医・医学博士の堀田忠弘先生考案・監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」など天然由来100%の健康商品を販売して今年で18年目を迎える。※執筆者プロフィールはこちら
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