汗が止まらない原因は自律神経!?その特徴と4つの対処法とは?
汗が止まらないこと、ありませんか?
- さほど暑くないのに、汗が止まらない
- 背中によく汗をかく
- 手のひらに汗をかく
- 顔が赤くほてったり動悸がする
このように汗が止まらないと感じたことがあるかもしれません。
汗が止まらない原因はいくつかありますが、そのうちの1つがストレスからくる自律神経の乱れ。
そこで、自律神経の乱れからくる汗が止まらない症状はどのようなもの? そのほかの原因とは? ふだんの生活でできる4つの対処法とは? についてわかりやすくお伝えします。
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【目次】
自律神経からくる汗が止まらない症状とは?
ストレスが多い生活を送っていると、自律神経が乱れて汗が止まらない状態になることがあります。
会社・学校・ママ友などとの人間関係、仕事のプレッシャー、受験、家庭での心配事、親の介護、長時間の通勤、環境の変化……。
ストレスの多い毎日では「緊張・活動モードである交感神経」ばかりがはたらいてしまい、「休息・回復モードである副交感神経」が十分にはたらけなくなります。
このことが原因で汗が止まらない症状があらわれるのです。
汗が止まらない症状と自律神経
自律神経は正反対のはたらきをする「交感神経と副交感神経」の2つがバランスよくはたらくことで、私たちの体を健康な状態に保っています。
- 交感神経:
活動中・緊張している時・ストレスを感じている時にはたらく。おもに日中。 - 副交感神経:
休息中・体を回復している時・リラックスしている時にはたらく。おもに睡眠中。
しかしストレスが多い生活ではそのバランスがくずれて「交感神経」ばかりがはたらくようになります。
交感神経と副交感神経についてはこちらでくわしく紹介しています。
交感神経と副交感神経のしくみとはたらき-バランスが乱れる原因は?
汗腺は交感神経がコントロール
汗の排出をつかさどる「汗腺」は、交感神経がコントロールしています。
交感神経がはたらき過ぎると「汗腺」が刺激されて汗が普通よりも多く出てしまう。これが自律神経の乱れからくる汗が止まらない症状なのです。
汗が止まらないのはストレスが強い瞬間
汗が止まらないのはストレスが強い瞬間ではありませんか?
- 仕事のことで上司から責められている時
- 重要な会議で報告する時
- 苦手なママ友と一緒にいる時
- 苦手な義母と一緒に料理をしている時
- あれもこれもと時間に追われてパニックになっている時
そんなストレスの強い瞬間は特に交感神経の緊張が強くなるので、汗が止まらないようになりがち。
逆に「そう、私が汗が止まらないのはそういう時だわ!」というのなら、ストレスからくる自律神経の乱れが原因ではないでしょうか。
汗が止まらない状況では顔がほてっていたりのぼせる感覚があったりするもの。
顔のほてりについてはこちらで紹介しています。
顔がほてる原因は自律神経の乱れ?その症状と3つの対処法について
のぼせる症状についてはこちらをご覧ください。
のぼせる原因は自律神経の乱れ!?症状の特徴と6つの対処法とは?
汗が止まらない他の原因とは?
汗が止まらない原因はほかにもあります。たとえばこちら。
- ホルモンバランスの乱れ
- 更年期障害
- 低血糖
- 甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
- 服用している薬による影響
これらも汗が止まらない症状があわられる原因です。
毎日の生活でそれほどストレスを感じていない。ストレスが強い瞬間に限って汗が止まらないということでもない。疲れやすい、肩こりがひどい、ぐっすり眠れない、といったほかの症状も感じない。
そんな場合は自律神経の乱れではなく他のことが原因なのかもしれません。
さて、自律神経からくる汗の場合は交感神経による汗腺の刺激が原因。交感神経の緊張をやわらげて副交感神経をはたらかせることで、症状もやわらぐことが多いでしょう。
そこで自律神経の乱れからくる汗が止まらない症状について、ふだんの生活でできる4つの対処法をお伝えします。
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対処法(1)呼吸法
※参考サイト:NHK健康チャンネル「1分でできる腹式呼吸」
仕事に集中している時も、家事に追われている時も、無意識のうちに呼吸がかなり浅くなっています。浅い呼吸では副交感神経はあまりはたらけません。
今日、ゆっくりと深呼吸しましたか?
呼吸は自分の意識で副交感神経を高められる唯一の方法。にもかかわらず、私たちは「呼吸のしかた」をさほど大事に考えていないのではないでしょうか。
息を吐くと副交感神経に
息を吸うときは交感神経がはたらき、息を吐くときに副交感神経がはたらきます。
1分もあれは、3回も4回も深呼吸ができます。仕事や勉強や家事の合い間に深呼吸しましょう。新鮮な酸素が脳にたっぷり届けば、仕事や勉強の能率もさらに高まります。
自律神経を整える呼吸法
【1】まず口から細くゆっくりと息を吐きます。誕生日ケーキのろうそくを吹き消すような口の形で、8秒くらいかけてゆっくりと息を吐きましょう。吐きながらお腹をへこませていきます。
【2】次に鼻からゆっくり息を吸います。お腹に空気がたまっていくイメージで、4秒くらいかけてお腹をふくらませながら鼻から息を吸います。
この深呼吸を5回でも6回でも。すればするほどに副交感神経がはたらいてきます。ストレスを強く感じている人ほど、意識しておこなってください。
鼻から息を吸うとより多くの酸素を取り入れることができます。ほとんどの人が口から吸って口から吐く呼吸をしていますが、深呼吸にかぎらず呼吸の基本は鼻から吸って口から吐く。意識してみてくださいね。
また汗が出るのは、血液のなかの二酸化炭素の濃度が高まることで起こります。呼吸をゆっくりすれば二酸化炭素がしっかりと体から外に出るので、汗をおさえる効果も高まります。
汗が止まらない時はもちろんのこと、そうでない時でもこまめに深呼吸をするように心がけてみてください。
自律神経を整える呼吸法はこちらでもくわしく紹介しています。
自律神経を整える呼吸法-かんたんなやり方とは?
対処法(2)有酸素運動
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「有酸素性運動」
有酸素運動は自律神経のバランスを整えるのにとても効果的。
有酸素運動でかく汗はさらっとしたベタつきのない良質な汗。「かえって汗かきがひどくならない?」なんて心配はまったく必要ありません。
散歩、ウォーキング、ジョギング、水泳がおすすめ。
サッカーや野球などは、激しく動いたり急にとまったりと体の動きが不規則。それに比べてウォーキングもジョギングも同じペースでのくりかえし運動(リズム運動)。これが効果的なのです。
相手と勝ち負けをあらそう運動でもありませんし、自分のやりたいタイミングに自分のペースで運動できます。精神的なストレスがかからず、汗が止まらない症状を改善するのに効果的ではないでしょうか。
自律神経を整える運動についてくわしくはこちらをご覧ください。
自律神経を整える運動とは?すぐ始められる手軽な方法をご紹介!
最初は散歩から
普段運動をしていない人はウォーキングから始めるのが手軽ですね。それこそ散歩からでもいいでしょう。ポイントは「気持ちがいいこと」。
いきなり頑張りすぎて筋肉痛になったり、どっと疲れて運動がイヤになったり。これでは続きませんので効果も期待できません。「気持ちがいいなぁ」と感じるくらいの運動を続けるのがちょうどいいのです。
軽い運動は血行をよくしてくれます。顔や頭にだけ血がのぼって手足は冷える、といった状態から、全身まんべんなく血液が流れる、といった状態へも近づけてくれるでしょう。
散歩が自律神経を整える効果についてはこちらでくわしく紹介しています。
散歩は自律神経を整える!いつが効果的?散歩のしかたは?
対処法(3)食事のタイミングをそろえる
食事のとり方やタイミングも汗が止まらない症状を改善するための大切なポイントです。
忙しいからとパパッと10分で食事をすましたり、朝ごはんを食べなかったり、夜遅くに食事をしたり、食事の時間がバラバラだったり。これでは自律神経も体内時計も乱れてしまいます。
多汗症を改善!食事のとり方
- 食事の時間をそろえて体内時計を整えよう(朝ご飯は7時、晩ご飯は夜8時、など)
- 食事は楽しくゆっくりよく噛んで
- 時には目を閉じて、じっくりと味わいましょう
自律神経を整える食事のとり方はこちらでもくわしく紹介しています。
自律神経を整える食事のとり方とは?食べ方、タイミングをご紹介!
対処法(4)自律神経を整える食べ物
自律神経を整える食べ物で汗が止まらない状態をやわらげることもおすすめ。
副交感神経をはたらかせて自律神経を整える3つの食べ物を紹介します。
食物繊維の多い食べ物
腸が動いている時は副交感神経が優位になります。食物繊維は腸のなかをゆっくりと進むので、それだけ副交感神経がはたらく時間が長くなるということですね。
野菜類(切り干し大根、ごぼう、おくら、さつまいもなど)、果物類(キウイ、りんご、バナナなど)、きのこ類全般、豆類全般、穀類(玄米、押し麦、雑穀米など)がおすすめです。
※参考サイト:農林水産省「ビタミンと食物繊維」
酸っぱいもの、からいもの
酸っぱいもの・からいものは体にとって「イヤなもの」と反応されて(嫌悪反応)……
「早く体から出さなきゃ!」
と胃腸の動きを活発にして早く排出しようという動きがおこります。ここでも胃腸が動くということで副交感神経が優位になるのですね。
お酢、レモンなどの柑橘類、キムチ、カレー、麻婆豆腐、大根おろし、しょうが、などがおすすめです。
発酵食品
発酵食品は腸内環境を整えてくれて腸のはたらきが活発になるので、副交感神経のはたらきも高まります。
腸内環境を整える代表的な食べ物が「発酵食品」。なかでも発酵期間が長い物ほど有用菌が多くなるのでその効果も高まります。
納豆、漬け物、ぬか漬け、キムチ、ヨーグルト、甘酒、味噌、塩こうじなどがおすすめです。
姉妹サイトですが自律神経を整える食べ物についてこちらで具体的に紹介しています。
自律神経を整える10の食べ物とは?食生活であなたの体は変わる!
汗が止まらない原因と対処法:まとめ
汗が止まらない原因や4つの対処法についてお伝えしました。
- 汗が止まらない原因には、ホルモンバランス、更年期障害、低血糖、バセドウなどがある
- ストレスからくる自律神経の乱れも汗が止まらない原因の1つ
- ストレスが強い瞬間に汗が止まらないのかチェックしよう
- 対処法は、深い呼吸、有酸素運動、食生活のリズム、自律神経を整える食べ物
直接的な原因がどうであれ、ストレスが自律神経を乱すことでいろいろな不調が起こります。
ストレスを受けない、ためない、そして自律神経を整えて心と体の緊張をほぐすことが一番のポイントではないでしょうか。
さて、疲れがとれない、体が重たい、いまひとつ調子が……というあなた、体が固くなっていませんか?
不調を解消するには体をほぐすことが大切!そこですばやく簡単にゆるめる方法をご紹介します。
ゆるめて軽い体になる方法とは? >>
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この記事の執筆者:
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊
1995年から栄養補助食品の販売業務をきっかけに栄養学を学ぶ。以来、健康食品・健康器具など10年の業務経験とともに整体師から自律神経など体のしくみを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
リラックスジェル「プアーナ」、内科医・医学博士の堀田忠弘先生考案・監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」など天然由来100%の健康商品を販売して今年で18年目を迎える。※執筆者プロフィールはこちら
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