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交感神経と副交感神経のしくみとはたらき-バランスが乱れる原因は?

会議中のビジネスマン

自律神経は交感神経と副交感神経という正反対のはたらきをする2つの神経から成り立っています。そしてこの2つがバランスよくはたらくことで、健康を維持しています。

この2つの神経はそれぞれどんな時にどんなはたらきをするのでしょうか?

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シーソーのように交互にはたらく

自律神経

交感神経:活動している時、緊張している時、ストレスを感じている時にはたらく

副交感神経:休息している時、リラックスしている時、眠っている時にはたらく

この2つの神経はシーソーのような関係。どちらもフル稼働というわけにはいきません。

交感神経が80%はたらいていれば、副交感神経は20%はたらいている。

交感神経が30%なら副交感神経は70%。そんなイメージですね。

昼間は交感神経がはたらいて活動しやすい状態にする。夜間は副交感神経がはたらいて、昼間の活動での疲労やダメージを回復する。

この2本立てで、健康を維持できるしくみとなっています。

自律神経のバランス

このうち、交感神経についてくわしくみていきましょう。

交感神経とは?-活動・緊張・ストレスの神経

交感神経は活動・緊張・ストレスの神経

交感神経がはたらくのは活動している時、緊張している時、ストレスを感じている時、など。おもに、昼間の活動中は交感神経がはたらいています。

まわりの状況に応じてすばやく反応して行動できるモードです。朝起きて、準備、通勤、仕事、勉強、家事、スポーツ、など、活動している時は交感神経がはたらいています。

また、緊張やストレスを感じている時も交感神経。

スピーチやプレゼンの前の極度の緊張や、苦手な上司に「キミは何をやってるんだっ!」と言われた時のストレスなどは、交感神経もかなり最高潮に高まっているでしょう。

交感神経にも強い弱いがある

交感神経の度合い

  • 気の合う同僚と楽しく仕事をする時
  • トラブルをかかえて悩んでいる時

この2つの状態は交感神経の度合いがまったく違います

仕事の環境ひとつとっても「楽しく仕事をしている人」と比べると「苦手な上司やプレッシャーにかこまれて仕事をしている人」はストレスも強く、交感神経ばかりがはたらく毎日。

自律神経のバランスの乱れは大きいことでしょう。

副交感神経は修復・休息・リラックスの神経

副交感神経

ちなみに副交感神経がはたらくのは、リラックスしている時、眠っている時、体を回復している時。おもに、夜の睡眠中、お風呂に入っている時、食事をしている時です。

マッサージされてトロ~ンと眠くなっている状態も、副交感神経ですね。筋肉がゆるんで血管がひろがるので、栄養・酸素・体温が全身にいきわたり、体の修復がおこなわれます。

副交感神経がはたらく時間が短ければ、体がじゅうぶん回復できずに、疲れがとれない、体が重たい、目覚めが悪い、肩や首がこる、めまい、微熱など、さまざまな不調があらわれてきます。

副交感神経のはたらきについてはこちらでくわしく紹介しています。
副交感神経とは?そのはたらきや優位にする方法とは?

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交感神経と副交感神経は正反対のはたらき

交感神経と副交感神経は、体の同じ器官に対して『正反対のはたらき』をすることで体の機能を調節しています。

たとえば、血管の状態なら、

  • 交感神経:血管がちぢむ
  • 副交感神経:血管がひろがる

心拍数なら、

  • 交感神経:心拍数が増える(ドキドキする)
  • 副交感神経:心拍数が落ち着く(リラックス)

呼吸なら、

  • 交感神経:息を吸っているとき
  • 副交感神経:息を吐いているとき

緊張・不安・ストレスが交感神経を緊張させる

緊張や不安やストレスが強いと食欲がなくなることがありませんか?これは交感神経になると胃や腸などのはたらきがおさえられてしまうから。

ストレスによって交感神経がはたらく
→ 胃や腸などのはたらきが弱まり、消化液の分泌がおさえられる
→ 食欲がなくなる

また人前でスピーチをする時にドキドキする、という経験ありますよね?

スピーチに緊張して交感神経がはたらく
→ 血管が細くちぢむ
→ ちぢんだ血管に勢いよく血液を流すために、血圧を上げて、心拍数を増やす
→ ドキドキする

でもスピーチが終わればドキドキもおさまってきますし、ホッとしたとたんにお腹がすいたりしますよね。

交感神経がはたらく原因は、さまざまなストレス。人間関係のストレスや仕事のプレッシャーをはじめ、長時間の通勤、パソコン、不規則な食生活、食品添加物、睡眠不足、シャワー、テレビ、ゲーム、蛍光灯などさまざまなストレスです。

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交感神経による筋肉の緊張が、不調のおおもとの原因

交感神経がはたらくことが問題なのではありません。

ストレスが多いために交感神経ばかりはたらいてしまって、副交感神経(体の修復)が十分にはたらけないことが問題なのです。

交感神経ばかりがはたらいてしまう

筋肉がかたくなる

血管がちぢむので、栄養・酸素・体温が全身に行き渡らない

リンパの流れも悪くなるので、疲労物質や老廃物が排出されにくい

疲労回復や体の修復が追いつかず、疲れや不調をかかえてしまう

その不調自体がストレスとなり、さらに交感神経がはらたいてしまい……

という悪循環におちいります。

不調から解放されるには、副交感神経をしっかりはたらかせることが大切なのです。

副交感神経を優位にしよう

不調を解消するためには、副交感神経を優位にすることが必須ですが、自分の意識で副交感神経に切りかえることはできません。ただ……

マッサージされると眠たくなる(=副交感神経になる)ように、体をほぐすことは副交感神経を優位にする最適な方法と感じています。

とはいえ、マッサージや整体に毎日通うわけにはいきません。そこで……

自分でこまめに体をほぐそう

ふだんの生活の中で自分でこまめに体をほぐすのが一番です。

41度くらいの湯船にゆったりとつかる。お風呂あがりや寝る前にストレッチをする。

家事や仕事の合い間に首・肩・腕をまわす。自分で体をもみほぐす。散歩などの軽い運動もいいですね。

ほかにも自分でしっかりとほぐす方法があります。自宅で簡単。時間もかけずにできるので試してみてください。

深くほぐして体を軽やかにするには >>

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執筆者
この記事の執筆者:
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊

1995年から栄養補助食品の販売業務をきっかけに栄養学を学ぶ。以来、健康食品・健康器具など10年の業務経験とともに整体師から自律神経など体のしくみを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
リラックスジェル「プアーナ」、内科医・医学博士の堀田忠弘先生考案・監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」など天然由来100%の健康商品を販売して今年で18年目を迎える。※執筆者プロフィールはこちら

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