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自律神経を整える呼吸法 - 難しくないやり方とは?
呼吸法は、自律神経を整えるために自分でおこなうことができる効果的な方法。
お金も時間もかからないのに、その効果は非常に高いように感じています。
そんな呼吸法と自律神経の関係、呼吸法のやり方、おすすめの時間帯などについてお伝えします。
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【目次】
呼吸法と自律神経
ストレスが多くてリラックスが少ない毎日を送っている人にとって、呼吸法は心と体をすばやくリラックスさせてくれる素晴らしい方法。
呼吸ひとつで、体じゅうの細胞にみずみずしい酸素がいきわたり、生まれ変わったようにはたらき始めます。
特に現代人は、忙しい毎日、バタバタと仕事や家事をこなす毎日、猫背になって長時間おなじ姿勢でパソコンに向かう毎日、明日の仕事のことや学校での子供のことが心配で夜もぐっすり眠れない毎日……。
24時間、浅い呼吸をしているのではないでしょうか?
浅い呼吸はそれ自体がストレスに
浅い呼吸は交感神経を緊張させてしまいます。
自律神経失調症の人はストレスによって交感神経がはたらきすぎてしまうのに、浅い呼吸はさらに交感神経を緊張させるのです。
また、浅い呼吸では酸素が肺の中まで届きません。それどころか、体の中に不要なものをためてしまうのです。
呼吸は自分の意識で自律神経を整えられる唯一の方法
自律神経は文字通り「自律」しているもの。私たちが「意識してもできないこと」を担当しています。血液を流す、食べたものを消化する、排泄の準備をする、ホルモンを分泌する、などですね。
「エイッ!」と血管を広げることができないように、私たちの意識ではどうこうできないのが自律神経。
しかし自分の意識ではたらきかけられる方法があります。それが「呼吸」。唯一の方法といってもいいかもしれません。
息を吸うと交感神経に、息を吐くと副交感神経に
息を吸うと交感神経がはたらき、息を吐くと副交感神経がはたらきます。
深呼吸するときなどは息を吸うことを中心におこないがちですが、大切なのは息を吐くこと。これからご紹介する呼吸法でも息を吐くことを重点におこなっていきます。
では呼吸法のやり方をご紹介します。
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呼吸法のやり方
ゆったりした服装でおこないます。特にこの呼吸法では「お腹がふくらんだりへこんだり」がひとつのポイント。ウエストがラクな服でおこないましょう。
途中で気が散らないように、そして途中で眠ってしまってもいいように、トイレに行っておくといいですね。
では具体的な手順です。といっても簡単な呼吸法なのでご安心ください。
1.あおむけに寝転がろう
ベッドや布団の上に寝転がって、あおむけになります。
このとき、両方のヒザはピンと伸ばした状態ではなく、自然に軽く曲げた状態にします。「ヒザをたてて寝ている状態」ですね。両足は腰の幅に開きます。手は肩幅程度に広げてだらんとしてください。
2.体のチカラを抜こう
肩、腕、手などにギューッと強く力を入れます。3秒4秒くらい力を入れたら、パッと力を抜きます。これを何回かくり返すことで、体から力が抜けていきます。手足をバタバタしてからスッと力を抜くのも効果的な方法です。
自律神経失調症の人は、無意識のうちに全身に力が入っていていつも筋肉が固くなっています。
いつも固くて「これが普通」と感じているので、本当に脱力している時の感覚(体が芯からリラックスしている時の感覚)を自分でもおぼえていません。
ですので最初のうちはしっかと脱力した状態になるのは難しく、10%脱力できた、15%脱力できた、というくらいかもしれません。
でもこの「ちからをギューッ&パッと抜く」をくり返していけば、今日より明日、明日よりあさってと、力が抜けるようになっていきます。
3.息を吐くことに重点を
副交感神経をはたらかせるために息を吐くことに重点をおきます。3秒で吸ったら6秒かけて吐く、といったようにゆっくりと吐くようにしましょう。そして、息を吸うのは鼻から、息を吐くのは口から、です。
まずゆっくりと鼻から息を吸います。腹式呼吸法なので、息を吸いながらお腹を膨らませていきます。肺の中いっぱいに新鮮な空気が行きとどくイメージですね。
次にもっとゆっくりと口から息を吐いていきます。息を吐きながらお腹をへこませていきましょう。口を大きくあけて「ハァーッ」と吐くのではなく、口をすぼめて「フゥーッ」と吐いていきます。ロウソクの火を消すときのイメージです。
★くわしくは↓
自律神経を整えるかんたん呼吸法!いますぐ心と体をリラックス。
※参考サイト:NHK健康チャンネル「ストレス解消に!リラックスする方法 - 1分でできる腹式呼吸」
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いい意味でいい加減に
この呼吸法、時間があるなら5回でも10回でも何回でもくり返しましょう。
仕事の合い間ならイスに座ったまま2、3回でもいいでしょう。通勤途中の電車の中で立ったままでもいいです。
あおむけにならないとまったく効果がない、というものではありません。ちょっとした空き時間に呼吸法をおこなって、すこしでもリラックスさせてあげてくださいね。
3秒で吸うの?4秒で吸うの?何秒かけて吐くのがいいの?なんて細かいことはどうでもいいです。そこにこだわる生真面目さや完璧主義がストレスをためる元。
100人が100人「3秒が効果的」などというワケがありません。「自分が気持ちいいかどうか」が一番大切な基準。「いいかげん=いい加減=ちょうどいい」のです。
がんばらないで
お腹をふくらませなきゃ、ゆっくり吐かなきゃ、チカラを抜かなきゃ、とあれこれ考えるのもやめてくださいね。がんばるとチカラが入ってしまいます。
呼吸法ができてくれば自然とチカラは抜けてきますし、自然とお腹もふくらんだりへこんだりしてきます。
あれこれと気をつけず、軽い気持ちで「ゆっくり吸って、もっとゆっくり吐いて」の呼吸法を始めてみてくださいね。
呼吸法をおこなうのに最適な時間帯とは?
呼吸法は、夜寝る前におこなうのが一番いいですね。心も体もリラックスしてくるので、深い眠りに入りやすくなります。呼吸法でリラックスしてくれば、手先足先も血行がよくなってポカポカしてくるでしょう。
もちろんこのほかのタイミングでも、ぜひ呼吸法をおこなってください。
24時間のなかでリラックスできる時間をいかに増やすか、が改善のための一番のポイント。1分間は呼吸法をおこなったけど、残りの23時間59分は浅い呼吸。これでは大きな改善は難しいかもしれません。
ちょっとした空き時間を見つければ、2回でも3回でも呼吸法をおこなってみてください。この呼吸法の積み重ねが、体と心の回復の積み重ね。いますぐでも始められるこの呼吸法で改善をサポートしましょう。
以上、自律神経を整える呼吸法をお伝えしました。
息を吐くと副交感神経に。体も心もゆるむ時間ですね。ストレスで固くなった体をほぐすためにも、息を吐くことに注意して呼吸法をおこなってください。
さて、疲れがとれない、体が重たい、いまひとつ調子が……というあなた、体が固くなっていませんか?
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この記事の執筆者:
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊
1995年から栄養補助食品の販売業務をきっかけに栄養学を学ぶ。以来、健康食品・健康器具など10年の業務経験とともに整体師から自律神経など体のしくみを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
リラックスジェル「プアーナ」、内科医・医学博士の堀田忠弘先生考案・監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」など天然由来100%の健康商品を販売して今年で18年目を迎える。※執筆者プロフィールはこちら
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