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副交感神経を高める10の方法とは?

副交感神経を高める睡眠・お風呂・運動・マッサージ

ストレスの多い現代人。交感神経ばかりはたらいてしまうために、疲労や不調をかかえています。

そんな自律神経の乱れによる不調を改善して本来の健康な体を取りもどすためには「副交感神経を高めること」がとても大切。

そこで、睡眠、お風呂、運動、食べ物、冷房・暖房、ストレスケア、アロマオイルなど、普段の生活で副交感神経を高める方法について紹介します。

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【副交感神経を高める方法の一覧】

1.睡眠

睡眠中は一日の中でもっとも副交感神経を高まる時間。ここでしっかりと副交感神経を高めることができると、ぐっすりと深く眠れます。

寝ている間に疲労物質や老廃物を出す準備も進みますし、新陳代謝ぐんぐんと進みます。深い眠りをえるための環境づくりをしていきましょう。

早寝早起きがもっとも大切

早寝早起き

私たちの体は、太陽の出ている昼間に活動して夜は休むように作られています。ぐっすり眠るためには生活のリズムを人間本来のリズムに合わせることが大切。

朝になったら起きて太陽の光を浴びる。昼間はしっかりと活動する。夜になったらいつまでも明るい光の中にいないで、心も体もクールダウンして休息へと向かう。

本来のリズムにあわせて寝起きすること、つまり「早寝早起き」の生活がとても重要なのです。そこで……

少しずつ早寝早起きへ

いつもより早めにお風呂にはいって、寝る時間を早めるようにしましょう。

寝る前に少しぬるめのお風呂にゆったりとつかれば副交感神経が優位に。お風呂あがりには温まった体温がスーッと下がって、眠りに入りやすくなります。

お風呂から出て1時間後くらいに布団に入る、というタイミングが深い眠りには理想的。寝る時間から逆算して、お風呂に入る時間を工夫してみてくださいね。

ほどほどのお酒も副交感神経を優位にしてくれるので、寝つきも眠りもよくなります。

でも、飲みすぎは逆効果。交感神経が優位になってしまうのです。たとえ寝つきがよくても、眠りが浅くなってしまったり、夜中に目が覚めてから眠れないこともあります。

眠りにつく時間や朝起きる時間を、5分、10分と徐々に早めるのも効果的。急に早寝に変えるのは無理でも、5分、10分なら体も慣れていきます。

自律神経を整える睡眠についてはこちらでくわしく紹介しています。
自律神経を整える睡眠とは?~体内時計を整える方法~

※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」、「体内時計

2.お風呂

副交感神経を高めるお風呂

お風呂で湯船にゆったりつかれば副交感神経に。固くなっていた筋肉がじんわりとほぐれて気分もリラックス。睡眠中にしっかり疲労や不調から回復する準備ができあがります。

逆にシャワーだけで済ますと交感神経に。体を回復するどころか活動モードになってしまい、寝つきも深い眠り望めません。暑い夏でも夜はしっかりと湯船につかりましょう。

湯船につかることはメリットがたくさん。

  • 血行がよくなるので栄養がいきわたって体の回復が進む
  • 新陳代謝が進んで老廃物が排出されるので、肩こり、むくみがやわらぐ
  • 体が温まって体内酵素が活性化する
  • 副交感神経に切りかわって寝つきや眠りがよくなる
  • お湯の浮力で関節も筋肉もほぐれて疲れがとれる

寝る前のお風呂で、疲れを回復、眠りも深く

お風呂は寝る前が効果的。お風呂からあがって1時間くらいたったころに布団にはいる。温まった体がスーッと体温が下がっていって、眠りモードへと入っていきます。このタイミングなら寝つきもよくなりますし眠りも深くなります。

スマートフォン、テレビ、パソコンなどはもちろんNG!ブルーライトは脳に「今は昼間かぁ」と思わせてしまいます。疲労や不調を解消したいのなら、眠りをジャマするこれらのものは控えましょう。

お湯の温度は少しぬるめ。38~40度が目安。

寝る前のお風呂なら38~40度の少しぬるめのお湯にゆったりとが効果的。無理せず気持ちいい程度でゆったりと入浴しましょう。ぬるめのお湯は副交感神経を優位にしてくれて体の回復を促進します。血圧もさげて気持ちもリラックスさせてくれます。

温度はあくまでも目安。あなたが「気持ちいいなぁ~」とリラックスしてのんびりとお風呂につかれる温度が一番効果的です。

無理な長風呂は逆効果

ゆったりのお風呂がいいとはいえ、無理して長湯するのは逆効果。熱くなってきてもがんばって無理して長湯すると、のぼせてしまうだけでなくせっかくの副交感神経から交感神経へと切りかわってしまいます。

長い時間ずーっと湯船にはいり続けるのはやめて、頭を洗ったら湯船にはいり、また顔を洗ったら湯船にはいり、といった感じで、2回3回にわけて湯船につかれば副交感神経がしっかりと優位になります。

副交感神経を優位にするお風呂の入り方についてくわしくはこちらをご参考に。
副交感神経を優位にするお風呂の入り方とは?湯温、湯船につかる時間など

3.運動

副交感神経を高める有酸素運動

運動をすると内臓のはたらきが活発になります。これは、通勤、仕事、家事などの普段の生活では使われない筋肉が動くから。

内臓のはたらきが活発になるということは、副交感神経が高まっているということ。また運動で汗をかけば「体温調整」という自律神経のはたらきも高まります。

副交感神経を高める効果的な運動とは?

副交感神経を高める運動としては、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳、などがおすすめ。勝ち負けを競う運動ではなく、自分のペースで楽しめる運動が効果的です。

「運動を始めるぞ!」となるとちょっとハードルが高かったり、ちょっと面倒だったり。なので、普段の生活でやっていることを運動に変えてみましょう。

  • 駅までのバスを歩きに変える
  • スーパーまでの自転車を歩きに変える
  • いつもより少し大股で歩く
  • 電車の中では座らない
  • 歯を磨きながらかかとの上げ下げをする

歩くことに慣れていくうちに歩くことが気持ちよくなります。休みの日にちょっと長めのウォーキングしてみようかな、ちょっと走ってみようかな、という気分にもなってくるでしょう。

そうやって「気持ちがいい」と思えるような運動を毎日の生活に取り入れてみてはいかがですか?

※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「ウォーキング」、「エアロビクス / 有酸素性運動

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4.食事のとり方

食事で副交感神経を高める

食事も副交感神経が優位になる貴重な時間。食べ方次第でその効果も大きく変わってきます。

3食なるべく決まった時間に

決まった時間に食事をして、体のリズムも体内時計も整えましょう。とはいえ忙しい毎日では毎日3食おなじ時間に食事をとるのは難しいもの。できる範囲で食事の時間をそろえよう、という気楽な気持ちがいいですね。

夕食の時間がそろえば寝る時間もそろいやすくなるもの。体内時計も整ってきて眠りも深くなっていくでしょう。

また朝食は、脳にエネルギーを届ける唯一の方法。朝早く起きられないから、時間がないから、食欲がないから、といって朝食をとらないと体も心も脳も元気になりません。

目覚めた直後は体温が低く、食欲がわかないのは当然のこと。すこし早く起きて体を動かしたり冷たい水を飲んだりして、体を目覚めさせてしっかりと朝食をとるようにしましょう。

朝食や夕食の時間がいつも同じならば、おのずと眠りにつく時間も整います。ますます体のリズムが整ってきて、体も喜ぶことでしょう。また楽しく食事をすることも、よく噛んで食べることも、副交感神経を高める大きなポイントです。

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5.偏食をやめよう

キライではないけど食べていないもの、ありませんか?

  • 煮魚は好きだけど、最近食べてないなぁ
  • 煮物は好きだけど、最近食べてないなぁ
  • 大豆は好きだけど、最近食べてないなぁ

普段食べているものは意外とかたよってしまうものです。まんべんなく食べることが大切。次の4種類を組み合わせて食べましょう。

  • 主食=ご飯、パンなど
  • 主菜=肉、魚など
  • 副菜=野菜、海藻、きのこ類など
  • 汁物=味噌汁、スープなど

1日きっちり30品目というのは大変。そこでミキサーで野菜や果物たっぷりジュースや、野菜やきのこや大豆のスープや、きのこや野菜たっぷりの雑炊や鍋料理がいいですね。

外食でも定食にしたり、白米ではなく雑穀米・玄米・胚芽米に変えたりと、ちょっとした工夫でいろんな食材をまんべんなく食べるようにしましょう。

偏食と自律神経についてはこちらでくわしく紹介しています。
偏食は自律神経の乱れに!食生活のバランスを整える手軽な方法とは?

6.冷房や暖房にたよらない生活

副交感神経を高める冷暖房

冷房や暖房にたよる生活では、自律神経のはたらきはどんどん衰えます。特にエアコンに頼ってしまう生活はおすすめできません。

体が持っている体温調節機能を使って、暑いときは汗をかいて熱を逃がし、寒いときは熱を作ることができる体作りが大切です。

なるべく冷房も暖房も使わない生活が一番だと考えますが、電車、オフィス、お店など、ほとんどがエアコン完備の環境。

そこでせめて自宅にいるときくらいは、

  • 夏は、扇風機、うちわ、冷えピタなど
  • 冬は、こたつ、ストーブ、湯たんぽなど

といった方法で涼や暖をとるようにしましょう。

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7.ほどほどのお酒

お酒で副交感神経を高める

適量のお酒は副交感神経を高める効果があります。気分がリラックスして顔もほんのり赤く、血行もよくなってぽかぽか。この状態で眠れば寝つきもよく眠りも深いでしょう。

でも、飲みすぎてしまうと交感神経に切りかわってしまうので逆効果。ほんのりと顔が赤いうちはまだいいのですが、さらに飲みすぎてしまうとこんどは青い顔に。この状態は交感神経ですね。

どのくらいの量なら副交感神経になるかというのは個人差があります。ひとつの目安としては、ビールで大瓶1本、日本酒で2合、ウィスキーはダブルで2杯程度でしょうか。

そして毎日お酒を飲むのではなく、かならず休肝日をもうけましょう。また、薬を飲んでいる人は主治医に相談してからお酒を飲みましょう。

※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「女性の飲酒と健康

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8.たばこを減らそう、やめよう

たばこ

たばこに含まれるニコチンは、自律神経を興奮させるはたらきがあります。「たばこを吸うと、リラックスできて落ち着く」、「たばこを一服すると、集中して仕事ができる」と感じるのは自律神経が興奮してくるからなのです。

その一方で「何時間もたばこが吸えないとイライラしてくる」というのは、ニコチンへの依存性のあらわれ。

ニコチンは、身体的な依存だけでなく精神的にも依存する可能性があります。禁煙がうまくいかないのも精神的な依存が原因。それは「ストレスへの抵抗力が弱まっている」サインでもあり、「自律神経が乱れやすい」というサインでもあります。

依存症におちいる可能性や、呼吸器系・循環器系に悪影響をおよぼすたばこ。禁煙補助剤のニコチンガムなども活用したり、医師と相談しながら、たばこの本数を徐々に減らしていき、禁煙されるといいと思います。

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9.ストレスを受けない、ためないコツ

ストレスは自律神経を乱れさせる原因そのものです。体と心のストレスを受けないよう、ためこまないよう、気をつけましょう。

精神的なストレスを受けないためには、前向きに考える、ささいことは気にしない、適当に聞き流す、ことが大切です。「前向きに考えられないからストレスがたまるのよ」と思ってしまうと、何も変わりませんし何も良くなりません。

良いことも悪いこともすべて、プラスにできるかどうかはあなた次第。

3年後5年後に「あの時イヤなことを言われて頑張ったおかげで今の自分がいる」のか「あの時イヤなことを言われてストレスで体を壊して今も体調が悪い」のかは今のあなたが決めることです。

自分に都合のいいように前向きに考える、ささいなことは気にしない、いい意味でテキトーに聞き流すなど、ストレスを受けないようためないよう心がけてください。

※参考サイト:国立精神・神経医療研究センター~こころの情報サイト「ストレスとセルフケア」

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10.香り(アロマオイル)

アロマオイルで副交感神経を高める

香りは感情をつかさどる脳に直結。香りは自律神経にはたらきかけて自然治癒力を高めてくれるので、ヨーロッパでは“芳香療法”として古くから用いられています。

アロマオイルで治るとまでは言いませんが、リラックスしてストレスも軽くなるという面で副交感神経を高める効果は大いに期待できます。

体の状態ごとにおすすめのアロマオイル

お体の状態によって、おすすめのアロマオイルがあります。

  • 肩こり、頭痛:
    ラベンダー、ペパーミント
  • 動悸:
    ローズマリー、ラベンダー、ティートゥリー、サンダルウッド
  • 不眠:
    ベルガモット、イランイラン、ローズマリー
  • 不安、うつ状態:
    オレンジ、グレープフルーツなどの柑橘系
  • 落ち着かない、興奮:
    フランキンセンス、ローズウッド、ラベンダー
  • やる気がない:
    レモンバーム

これらのアロマの種類とその効果は、あくまでも目安。「香りが苦手だけど体のために我慢しなきゃ!」なんて必要はありません。

好きな香りのアロマオイルを選んで、アロマポットでたいたり、ティシューに垂らして枕元に置いたり、引き出しやカバンに入れたり。

アロマオイルを気軽に生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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11.体(筋肉)をほぐす

マッサージで副交感神経を高める

体(筋肉)をほぐすことも、副交感神経を高めるためのとても効果的な方法。

マッサージしてもらって、トロ~ンと眠たくなった経験、ありませんか?

「気がついたら眠っていた」、「マッサージが終わって声をかけられて目が覚めた」という方も多いのではないでしょうか。

マッサージされると眠たくなる(=副交感神経になる)ように、体をほぐすことは副交感神経を優位にする最適な方法と感じています。

とはいえ、マッサージや整体に毎日通うわけにはいきません。そこで……

自分でこまめに体をほぐそう

ふだんの生活の中で自分でこまめに体をほぐすのが一番です。

41度くらいの湯船にゆったりとつかる。お風呂あがりや寝る前にストレッチをする。

家事や仕事の合い間に首・肩・腕をまわす。自分で体をもみほぐす。散歩などの軽い運動もいいですね。

ほかにも自分でしっかりとほぐす方法があります。自宅で簡単。時間もかけずにできるので試してみてください。

深くほぐして体を軽やかにするには >>

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執筆者
この記事の執筆者:
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊

1995年から栄養補助食品の販売業務をきっかけに栄養学を学ぶ。以来、健康食品・健康器具など10年の業務経験とともに整体師から自律神経など体のしくみを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
リラックスジェル「プアーナ」、内科医・医学博士の堀田忠弘先生考案・監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」など天然由来100%の健康商品を販売して今年で17年目を迎える。※執筆者プロフィールはこちら

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