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自律神経と血圧の関係とは?血圧の変動や対策についてご紹介!

血圧をはかる男性

自律神経と血圧は深い関係があります。

血圧が高い人と低い人とではどちらが自律神経失調症になりやすいのか、自律神経失調症になると血圧はどう変動するのか、についてお伝えします。

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【目次】

自律神経と血圧との関係とは?

血圧と自律神経はとても深く関係しています。まずはこの2つはどのように影響しあっているのでしょう?

正反対の2つの神経のバランス

交感神経と副交感神経のバランス

自律神経は「交感神経」「副交感神経」という、正反対のはたらきをする2つから成り立っています。

そして心と体に対する刺激(ストレス)に反応して、生命を健康に維持するためにいろいろなはたらきをコントロールしています。

血管を広げる、縮める、胃を動かして消化する、腸を動かして栄養を吸収する、老廃物の排出の準備をする……。

私たちが「意識してもできないこと」を担当するのが自律神経です。

交感神経がはたらくか副交感神経がはたらくか、状況に応じて臨機応変に変化しながら私たちの体を最適な状態に調節します。

交感神経は活動型の神経

交感神経はおもに日中にはたらくもの。活動している時、ストレスを感じている時、緊張している時に優位になっています。

心臓や肺の動きを促進させるはたらきもあります。交感神経が優位になっている時は筋肉はかたく緊張しているので、血管はギュッと収縮していて(細く縮んでいて)血圧は高い状態です。

副交感神経は鎮静型の神経

副交感神経はおもに夜(夜中)にはたらくもの。休息している時、リラックスしている時、体の回復をしている時に優位になっています。

胃腸などの消化器官のはたらきを活発にさせたり、傷や疲れや不調の回復を促進させます。このときは筋肉はゆるんでいるので、血管はフワッと弛緩(広くゆるんでいて)、血圧は低い状態です。

健康な人の自律神経のバランス

この2つはシーソーのようにバランスをとりながら働いています。どちらも100%はたらく、ということはありません。たとえていえばこんなイメージ。

  • 気の合う同僚と仕事中:
    交感65%副交感35%
  • 苦手な部長に業績の報告中:
    交感95%副交感5%
  • お風呂で雑誌を読んでのんびり:
    交感25%副交感75%

毎日のいろんなシーンで、

  • 今はイヤな上司と一緒。ストレスが強くて交感神経バリバリで体もガチガチ
  • 今は仕事帰りにマッサージ。ガチガチの体もほぐれてトロ-ンと気持ちいい。リラックスできて副交感神経しっかり。

というように、その都度その都度、変化しているのです。

同じように血圧も、立っている時、座っている時、眠っている時、ストレスを感じている時、リラックスしている時など、その状態によって絶えず変化しています。

しかし……

どんな血圧の人が自律神経失調症になりやすい?

血圧という点からだけ見てみると、低血圧の人が自律神経失調症になりやすい傾向があります。

もっとも自律神経失調症のおもな原因はストレス。ストレスは体を緊張させて血圧を高くするので「低血圧じゃなくて高血圧の人がなりやすいんじゃないの?」と思われるかもしれません。

ですので、

「もともと低血圧だった人が、強いストレスの影響をうけて自律神経失調症になって、いまは高血圧の状態となっている」

ととらえるのが妥当ではないでしょうか。

低血圧の人は自律神経失調症になりやすい?

しかし、低血圧だったり立ちくらみのある人は、もともと自律神経の切りかえがうまくいっていない可能性があります。

切りかえがうまくいかずにバランスが崩れているために、必要な量の血液が脳に送られなくて低血圧や立ちくらみなどになってしまうのです。

低血圧の状態では、ぼんやりしたり、だるかったり、感情の起伏が少なくなって何に対しても喜びを感じられなかったりすることがあります。

だるい、疲れやすい、立ちくらみがする、といった体の状態そのものにストレスを感じるでしょう。

加えて、そんな状態のなかでラッシュにもまれて通勤をする、責任やプレッシャーのなかで仕事をする、家事や育児に追われる、といったことが強いストレスとなって、自律神経失調症になってしまうこともあります。

では自律神経失調症になると血圧はどう変動するのでしょうか?

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自律神経失調症になると、血圧はどう変動するの?

自律神経失調症になると、血圧が高くなる場合と低くなる場合との両極端になります。また、さっきまでは低血圧だったのに急に高血圧になる、ということもあります。

交感神経が優位のときには高血圧に、副交感神経が優位のときには低血圧になります。失調症になるとささいなことでも自律神経が過敏に反応しやすくなるために、急に血圧が上下に変動することがあるのでしょう。

とはいえ、自律神経失調症になると高血圧になるケースが多いです

自律神経失調症はストレスの強い毎日の生活が原因。交感神経が優位になっているので、体の筋肉は固くなって、血管もギュッと縮んでしまって、高血圧になりやすくなるのですね。

※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「高血圧」、「自律神経失調症」、「ストレス

ではどんな対策ができるかというと……

対策について

筋肉をほぐして流れをよくすることがポイント

マッサージを受けている女性

自律神経からくる高血圧は、ストレスで交感神経が優位になって筋肉がかたくなっていることがおもな原因。

逆に筋肉をほぐしてあげれば血管もフワッとひろがるので血圧も落ち着いてきます

マッサージされると眠たくなる(=副交感神経になる)ように、体をほぐすことは副交感神経を優位にする最適な方法と感じています。

とはいえ、マッサージや整体に毎日通うわけにはいきません。そこで……

自分でこまめに体をほぐそう

ふだんの生活の中で自分でこまめに体をほぐすのが一番です。

41度くらいの湯船にゆったりとつかる。お風呂あがりや寝る前にストレッチをする。

家事や仕事の合い間に首・肩・腕をまわす。自分で体をもみほぐす。散歩などの軽い運動もいいですね。

ほかにも自分でしっかりとほぐす方法があります。自宅で簡単。時間もかけずにできるので試してみてください。

深くほぐして体を軽やかにするには >>

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執筆者
この記事の執筆者:
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊

1995年から栄養補助食品の販売業務をきっかけに栄養学を学ぶ。以来、健康食品・健康器具など10年の業務経験とともに整体師から自律神経など体のしくみを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
リラックスジェル「プアーナ」、内科医・医学博士の堀田忠弘先生考案・監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」など天然由来100%の健康商品を販売して今年で17年目を迎える。※執筆者プロフィールはこちら

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