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行動療法とは?効果、メリット、具体的な方法について
自律神経失調症の治療の中の心理療法としておこなわれることのある行動療法。
その行動療法について、どのようなものなのか、具体的にどんな方法で進められるのか、などについてお伝えします。
※この記事は医師による監修ではありません。当情報をもとにしたご判断や行動はご自身の責任においてお願いいたします。
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【目次】
行動療法とは
行動療法とは自律神経失調症の治療の中の心理療法としておこなわれる方法です。
※心理療法の中の行動療法的アプローチ
間違った学習を正しくする
行動療法とは「間違った学習をしたから症状があわられる」と考えて、その間違った学習をなおして正しい学習をして症状をなくそうとするものです。
カウンセリングや交流分析は、心理的・性格的な背景をみつめて原因をさがして症状をなくしていく方法ですが、行動療法は症状自体に着目してそれをなくしていく方法です。
行動療法と認知行動療法とは似ていますが、次のような違いがあります。
- 行動療法:
表面にあらわれた症状に着目 - 認知行動療法:
物事のとらえ方や思考パターンを含めた行動に着目
認知行動療法についてはこちらでくわしく紹介しています。
認知行動療法とは? 目的、具体的な方法、効果やメリットについて
では行動療法について、すこしわかりづらいので例にとってみていきましょう。
行動療法とは不安と習慣を変えていくもの
行動療法とは具体的にどのようなものなのでしょう?
例えば特急電車でひどい下痢になって次の駅まで苦しかった経験があるとします。
大人がこの経験を1回したくらいでは「もう特急電車に乗れない」なんて思いませんよね?次もなんの不安もなく電車に乗れると思います。
でも小さい子供のころなど、ほとんど電車に乗ったことのないころに特急電車の中で下痢になった。しかも1回ではなく3回、4回と続けて下痢になったとしたら、どうでしょうか?
「僕は電車に乗るといつも下痢になっちゃうよ……」
と思いこんでしまうかもしれません。その思いこみが強い不安となって本当に下痢になってしまう。
無関係なのに結びつけてしまう
電車と下痢。おそらく無関係ですよね?でもたまたま3回4回と続いてしまったので電車に乗ると下痢になるという「間違った学習」をしてしまったのです。
たとえでは子供の頃の経験としての例をあげましたが「間違った学習をすること」は子供だけではなく大人にもありうることです。
行動療法とは間違った学習をもう一度学習しなおすこと、つまり「電車と下痢はなんの関係もないから電車に乗っても下痢にはならない」ということを学習して、電車による不安を解消して症状をなくしていくものです。
ちなみに私は20歳のころに初めて日本酒をおちょこ1杯飲んだ時、帰りの特急電車でひどいあぶら汗が出て血の気が引いてフラフラになりました。
日本酒を飲んだらまたフラフラになるような気がして、それ以来20年以上も日本酒を飲んでいません。これも間違った学習かもしれませんね。
さて行動療法には「オペラント条件づけ技法」と「系統的脱感作法」の2種類があります。この2種類の行動療法について説明していきます。
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行動療法(1)オペラント条件づけ技法
オペラント条件づけ技法は「人間の行動はその行動の結果によって変わる」という考え方に基づいた行動療法です。
子供がお皿洗いを手伝ったら「えらいわね~」とほめてあげる。すると子供は「お皿洗いを手伝うことはいいことなんだ」と理解する。
これと同じことですね。
ある行動が良い行動だった場合に「ほめてあげる」などのご褒美をあげることで患者さんが良い行動をとれるよう指導するのがオペラント条件づけ技法です。
行動療法(2)系統的脱感作法
系統的脱感作法は、症状があらわれる原因となる不安や恐怖やストレスに少しずつ慣れてもらって耐性を高めていく(ストレスに強くする)行動療法。
不安の強い自律神経失調症や乗り物恐怖症などの神経症の治療に使われます。
(1)最初に患者さんに不安・恐怖・ストレスを感じるシーンを言ってもらう
(2)次にそれぞれのシーンの不安・恐怖・ストレスの程度を点数づけ
(3)点数の高い順番(不安の高い順番)に並べて不安階層表を作る
(4)自律訓練法や筋弛緩法などで心身をリラックスさせてから、不安階層表の程度の一番低いシーンを想像する
(5)次に1つ程度の高いシーンを想像してもらう。
(6)次にさらに1つ程度の高いシーンを想像してもらう。
この流れで、徐々に不安・恐怖・ストレスに慣らしていく行動療法が系統的脱感作法です。
想像(イメージ)で慣らしていく方法だけでなく、家族・友人・カウンセラーが患者さんに付き添って実際にそこへ出かけて、不安・恐怖・ストレスに慣らしていく方法もあります。
◇ ◇ ◇
このように、さまざまな方法によって間違った学習(思い込み)を直していって、今まで不安に感じていた行動ができるように変えていく方法が「行動療法」なのです。
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この記事の執筆者:
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊
1995年から栄養補助食品の販売業務をきっかけに栄養学を学ぶ。以来、健康食品・健康器具など10年の業務経験とともに整体師から自律神経など体のしくみを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
リラックスジェル「プアーナ」、内科医・医学博士の堀田忠弘先生考案・監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」など天然由来100%の健康商品を販売して今年で18年目を迎える。※執筆者プロフィールはこちら
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