森田療法とは? その考え方、方法、効果やメリットについて

森田療法とはあるがままの自分をよしとして、前向きに行動することで目的を達成しようとする心理療法。

では、森田療法とは?森田療法の進め方とは?についてお伝えします。

※この記事は医師による監修ではありません。当情報をもとにしたご判断や行動はご自身の責任においてお願いいたします。

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【目次】

森田療法とは?

森田療法は自律神経失調症だけでなくいろいろな治療に使われている心理療法です。 ※心理療法のなかの東洋的アプローチ

心理療法

森田療法は、森田正馬氏が「森田神経症」の治療のために確立した心理療法で、神経症や不安障害の治療に活用されてきました。

今では神経症型自律神経失調症の治療にも取り入れられています。

※神経症型自律神経失調症とは?
心理的・精神的なものが深い原因となっているもの。ものごとにこだわる人がかかりやすい傾向があって、少し体調が悪いだけでも「なにか大変な病気なんじゃないか」と強く心配して不安になることが多い。医師にも細かくいろいろと説明を聞きたがる傾向がある。

森田療法の考え方

森田療法のキーワードは「あるがまま」。あるがままで良いというのが森田療法の考え方です。

不安な気持ちや症状があってもそれをどうにかしようと努力したり思い悩むのではなく、その気持ちや症状はそのままにやるべきことをやる。

これを毎日の生活の中で続けていけば不安や症状に対するとらわれが減っていって、神経症や不安障害の症状が改善していく、というのが森田療法の考え方です。

不安や緊張があってもいい

たとえば……

大事なプレゼンで人前で話す時、大きな商談で失敗がゆるされない時、誰だって緊張しますし心配にもなります。

ところが、完璧にプレゼンしたい、絶対に商談を成功させたい、と強く思う人は「どうしよ~すごく緊張してきた。失敗したらどうしよう……」という気持ちが強くなります。

緊張をしずめなきゃ、ドキドキをおさえなきゃ、と一生懸命になってそれがさらに緊張感を高めてしまう、という悪循環におちいってしまうことにもなりかねません。

森田療法では緊張をなくそうとするのではなく「緊張することは“よし”として、緊張したまま上手にプレゼンすることだけに集中する」というものです。

こんな大事なプレゼンだもの、誰だって緊張するわ。それは仕方ないから緊張しながらも一生懸命に話せばいいわ。

そう思うことがプレゼンの成功につながるというのが森田療法の考え方ですね。

ちなみに「あるがまま」「今の自分の状態をよしとする」という点ではゲシュタルト療法ともすこし共通点がありますね。

ゲシュタルト療法についてはこちらでくわしく紹介しています。
ゲシュタルト療法とは? 内容、方法、効果やメリットについて

あるがままを受け入れる

自律神経失調症では、自覚症状があっても検査をして具体的な異常が見つかるものではありません。

「どうしたら治るの?いつになったら治るの?本当はなにか重い病気じゃないの?」と心配になるのも無理ありません。

不安で頭がいっぱいになったり症状ばかり気になってしまって、仕事や勉強が手につかない、気持ちが向かない、成績が落ちる、といった状態にもなりがちです。

森田療法において、医師はまず患者さんの「症状にとらわれる気持ち」や「早く治したいからどうすればいいの?」といったはやる気持ちをいったん置いておいて、症状や強く不安に思っているあるがままの自分を受け入れるようにうながします

そして自律神経失調症になる前に持っていた仕事や勉強への前向きな気持ちを取り戻して伸ばしていくことで、充実感・達成感・満足感をえることが何より大切であることを、患者さんに理解してもらいます。

神経症や不安障害は「不安な気持ち」が大きな原因のひとつ。

その気持ちにとらわれて「どうしたら不安がなくなるの?この状態がずっと続いたらどうしよう?」とさらに大きくなって……ということにもなりかねません。

森田療法では「欲望があるから不安がおこる」と考えます。逆に言えば人間には欲望があるのだから不安があるのは当然のことなんですね。

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森田療法の進め方

森田療法は次の流れで進めていきます。

  • 不安や緊張があってもそれを取り除こうとしない
  • その気持ちがあるままで目の前にあることをこなしていく
  • そして充実感・達成感・満足感を感じる
  • 不安や緊張や症状への「とらわれ」が減っていく
  • その結果、症状が改善して病気の回復が進んでいく

このような流れで「不安感や症状へのとらわれ」を減らして症状を改善していくのが森田療法です。

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執筆者
この記事の執筆者:
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊

1995年から栄養補助食品の販売業務をきっかけに栄養学を学ぶ。以来、健康食品・健康器具など10年の業務経験とともに整体師から自律神経など体のしくみを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
リラックスジェル「プアーナ」、内科医・医学博士の堀田忠弘先生考案・監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」など天然由来100%の健康商品を販売して今年で17年目を迎える。※執筆者プロフィールはこちら

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