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行動療法とは

行動療法とは、自律神経失調症の治療の中で「心理療法」としておこなわれる方法です。(心理療法の中の行動療法的アプローチ)

心理療法の行動療法

行動療法とは「間違った学習をしたから症状があわられる」と考えて、その間違った学習をなおして正しい学習をして、症状をなくそうとするものです。

カウンセリングや交流分析は、心理的・性格的な背景をみつめて原因をさがして、症状をなくしていく方法。それに対して 行動療法とは症状自体に着目してそれをなくしていく方法です。

「行動療法」と「認知行動療法」とは似ていますが、次のような違いがあります。

  • 行動療法・・・・・表面にあらわれた症状に着目
  • 認知行動療法・・・物事のとらえ方や思考パターンを含めた行動に着目

すこしわかりづらいので、例にとってみていきましょう。

行動療法とは、不安と習慣を変えていくもの

行動療法とは、具体的にどのようなものなのでしょう?

間違った学習をなおす行動療法

例えば、特急電車でひどい下痢になって次の駅まで苦しかった経験があるとします。

大人がこの経験を1回したくらいでは「もう特急電車に乗れない」なんて思いませんよね?次もなんの不安もなく電車に乗れると思います。でも小さい子供のころなどほとんど電車に乗ったことのないころに、特急電車の中で下痢になった。しかも1回ではなく3回、4回と続けて下痢になったとしたら、どうでしょうか?

「私は電車に乗るといつも下痢になってしまうの」と思いこむかもしれません。その思いこみが強い不安となって、ホントに下痢になってしまう。

「電車」と「下痢」。おそらく無関係ですよね?でもたまたま3回4回と続いてしまったので「電車に乗ると下痢になる」という“間違った学習”をしてしまったのです。

たとえでは子供の頃の経験としての例をあげましたが、「間違った学習をすること」は子供だけではなく大人にもありうることです。行動療法とは“間違った学習をもう一度学習しなおすこと”、つまり「電車と下痢はなんの関係もないから、電車に乗っても下痢にはならない」ということを学習して、電車による不安を解消し、症状をなくしていくものです。

ちなみに私は、20歳のころに初めておちょこ1杯の日本酒を飲んだ時、帰りの特急電車で“ひどいあぶら汗”が出て血の気が引いてフラフラになりました。それから23年間、おちょこ1杯も日本酒を飲んでいません。これも行動療法によって日本酒が飲めるようになるかもしれませんね。

さて行動療法には「オペラント条件づけ技法」「系統的脱感作法」の2種類があります。この2種類の行動療法について説明していきます。

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行動療法(1)オペラント条件づけ技法

オペラント条件づけ技法は「人間の行動は、その行動の結果によって変わる」という考え方に基づいた行動療法です。

子供がお皿洗いを手伝ったら「えらいわね~」とほめてあげる。すると子供は「お皿洗いを手伝うことはいいことなんだ」と理解する。

これと同じことですね。

ある行動が良い行動だった場合に「ほめてあげる」などのご褒美をあげることで患者さんが良い行動をとれるよう指導するのが「オペラント条件づけ技法」です。

行動療法(2)系統的脱感作法

系統的脱感作法は、症状があらわれる原因となる「不安・恐怖・ストレス」に少しずつ慣れてもらい、耐性を高めていく(ストレスに強くする)行動療法。不安の強い自律神経失調症や、乗り物恐怖症などの神経症の治療に使われます。

  • 最初に患者さんに「不安・恐怖・ストレス」を感じるシーンを言ってもらう
  • 次にそれぞれのシーンの「不安・恐怖・ストレス」の程度を点数づけ
  • 点数の高い順番(不安の高い順番)に並べて「不安階層表」を作る
  • 自律訓練法や筋弛緩法などで心身をリラックスさせてから、「不安階層表」の程度の一番低いシーンを想像(イメージ)する
  • 次に、1つ程度の高いシーンを想像(イメージ)してもらう。
  • 次に、さらに1つ程度の高いシーンを想像(イメージ)してもらう。

この流れで、徐々に「不安・恐怖・ストレス」に慣らしていく行動療法が「系統的脱感作法」です。想像(イメージ)で慣らしていく方法だけでなく、家族・友人・カウンセラーが患者さんに付き添って、実際にそこへ出かけて、「不安・恐怖・ストレス」に慣らしていく方法もあります。

このように行動療法とはさまざまな方法によって間違った学習(思い込み)をなおしていって、今まで不安に感じていた行動ができるように変えていくものです。

自律神経を整える方法(食べ物・入浴法・眠り方・運動など)>>

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