関節痛も自律神経の乱れ!?関節痛の5つの原因と解消法とは?

関節痛に悩む女性

関節痛も自律神経の乱れが原因で起こることがあります。

必ずあらわれる症状ではありませんが、比較的多くの方が感じている症状ではないでしょうか。

腰痛の大きな原因のひとつがストレスであることがすっかり知られるようになりました。同様に関節痛もストレスからくる自律神経の乱れと深い関係があります。

もちろんそれだけではなく、さまざまな原因から関節痛があらわれてきます。

では、関節痛の5つの原因、自律神経からくる関節痛の特徴、解消法などについてお伝えします。

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【目次】

関節痛の原因とその症状

関節痛にはいろいろな原因があります。関節の病気などからも起こりますし、風邪で熱っぽい時にも関節が痛むでしょう。そして自律神経の乱れも関節痛の原因のひとつです。

まずは関節痛のおもな原因でもあるこちらの4つの症状と原因について紹介します。

その後で、自律神経からくる関節痛についてお伝えします。

  • 変形性関節症
  • 慢性関節リウマチ
  • 五十肩(肩関節周囲炎)
  • 痛風

1.変形性関節症

骨と骨の間にあってクッションの役割をしている「軟骨」。この軟骨が年齢とともにすりへってきたり、筋肉の衰えによってすりへってきたりすることで起こる関節痛が「変形性関節症」です。

骨と骨の摩擦が大きくなって痛みを感じたり、水がたまって腫れてしまったり、炎症をおこしたり、関節が変形して痛みを感じたり、というのがおもな症状。

体じゅうのどの関節で起こりうる病気ですが、ヒザ、股関節、腰(脊椎:せきつい)に起こるケースが多いでしょう。手や足の指、肩、ひじなどにも起こることがあります。50代を越えると変形性関節症の患者が増え、男性よりも女性にかかりやすい病気といえます。

最初のうちは、いつも痛むわけではなく、ヒザなどを動かし始めた時だけ痛くてすぐにおさまる傾向があります。だからこそ「年だからしかたないわね」と放置してしまう人も多いのが現状。

進行していくと、痛みを感じる時間が増えていき、関節がちゃんと伸びきらない、曲がりきらない、といった状態にも。早めに検査を受けるようにしましょう。

なお、「原因は年齢や筋肉の衰え」とお伝えしましたが、厳密には原因は2つあります。

■一次性関節症:原因がはっきりしない変形性関節症。年齢、肥満、無理な動作、筋肉の衰えなどのさまざまな原因が重なって軟骨がすりへって発病するもの。変形性関節症のほとんどがこちら。

■二次性関節症:病気やケガなど原因がはっきりしている変形性関節症。たとえば、骨折したときに軟骨も損傷した、じん帯や半月板を損傷した、ねんざ、慢性の関節リウマチ、生まれつき関節の構造に異常がある、といったものが原因。

どちらにせよ、レントゲンや関節液検査などの検査を受けて、なにが原因でおこっている関節痛なのか診断を受けましょう。

2.慢性関節リウマチ

慢性関節リウマチは、手足をはじめ、全身の関節に炎症が起こって腫れて痛みがあらわれ、最終的には関節が変形して日常生活に支障をきたすようになる病気です。

最初は次のような症状があらわれることが多いようです。

  • 朝起きたときに手足がこわばる、しびれる、痛む
  • 左右対称にいくつかの関節が痛む
  • 体がだるい、疲れがとれない
  • 食欲がない
  • 微熱が続く
  • 体重が減る

関節のこわばりや痛みが出る前に、微熱、だるい、食欲がない、といった症状が先にあらわれることもあります。この初期症状の後に、全身の関節が痛む、はれる、こわばる、しびれる、といった症状があらわれてきます。

慢性関節リウマチは、左右対称に同じ関節が痛んだりはれたりというのが特徴的な症状。また、良くなったり悪くなったりをくり返しながら、徐々に進行していきます。

おもな原因は自己免疫疾患。免疫の異常によって、体に侵入した悪者だけでなく自分のからだ自体も攻撃してしまうことで起こる病気です。

慢性関節リウマチは男性よりも女性に圧倒的に多い病気。男性2割、女性8割とも言われています。

年配の方の病気というイメージもありますが、実際には20代から50代で発症するケースがほとんど。なかでも30代から40代の発症が多いのが現状です。

3.五十肩(肩関節周囲炎)

五十肩は肩関節周囲炎(けんかんせつしゅういえん)とも呼ばれ、文字の通り、肩の関節の周囲が炎症をおこすもの。40代後半から50代にかけて発症する傾向があります。

  • 肩の痛み
  • 肩から上腕にかけての痛み
  • 夜間に痛みが強くなる
  • 腕を真上に上げられないなど、動きが制限される

五十肩の特徴的な2大症状は「痛み」「関節の動きが制限されること」

服を着る、洗濯物を干す、髪を洗うなど、腕を上にあげる動作がしにくくなって、強い痛みも感じます。痛いけど動かすことができる、という場合は五十肩ではないでしょう。

発症して4か月ほどは、肩の関節の痛みが強い時期。その後は肩の関節の痛みはやわらいでくるものの、肩や腕は動かしにくい状態が続きます。最初の頃よりも動かしにくくなるケースもあります。

その後は痛みも動かしにくさもやわらいでいって、1年ほどで治っていくでしょう(治るまでの期間には個人差があります)。

4.痛風

痛風とは、尿酸が体の中にたまって血液中で結晶となって、急性の激しい関節痛をひきおこす病気。

40代から50代の男性に多く、お酒の好きな人、欧米型の食生活をしている人、ストレスの多い人 などがかかりやすい傾向があります。

  • なんの前ぶれもなく足の親指のつけ根あたりに激しい関節痛が起こる(痛風発作)
  • 24時間以内に痛みがピークになる
  • 3日から4日で関節痛の症状がやわらぐ
  • 7日から10日で自然と痛みがほとんど消える
  • その後しばらくすると症状がまったくなくなる

症状が消えたからといって放置しておくと、また痛風発作が起こりやすくなりますし、発作の頻度が高くなって慢性の関節炎になってしまいます。

関節が変形する、尿路結石ができる、腎臓に障害が出る、というリスクもあるので、治療を受けるとともに食生活やストレス環境への注意が必要です。

※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「アルコールと痛風」、「高尿酸血症」、「プリン体

以上、関節痛の原因となるおもな4つの病気についてご紹介しました。

では次に、自律神経の乱れからくる関節痛の症状、原因、解消法について お伝えします。

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自律神経の乱れからくる関節痛の症状とは?

自律神経からくる関節痛は、一般的な関節痛とどう違うのでしょうか?

症状

具体的には……

  • 激しい運動したあとに起こるような関節の痛み
  • 歩くことさえままならないほどの痛み
  • 一気に年取ってしまったような痛み

を感じるケースが多いです。

激しい運動をすると関節痛の症状がでるのではなく「激しい運動をしていないのに、激しい運動をした後のような関節痛がある」ということですね。

また、関節痛を感じる方の大半は同時に筋肉痛も感じていることも多いですし、不眠、体が重たい、動悸、偏頭痛、ほてり、といったそのほかの症状があらわれている傾向があります。

偏頭痛についてはこちらでくわしく紹介しています。
偏頭痛の原因は自律神経!?その原因、4つの対処法、5つの予防法とは?

自律神経が原因の痛みが出やすい場所と4つの解消法はこちらをご覧ください。
痛みの原因は自律神経!?痛みの出る場所と4つの解消法をご紹介!

ではその原因は何なのでしょうか?

自律神経からくる関節痛の原因

自律神経の乱れからくる関節痛は、次のような悪循環によって起こることが原因です。

→ ストレスを受ける、緊張状態になる

→ 交感神経が優位になる

→ 筋肉がギュッとかたくなる

→ 血管もギュッと細くなって流れが悪くなる

→ 血液中の酸素が筋肉へじゅうぶん行き渡らない

→ 血液が巡ってこないため、さらに筋肉が緊張状態となり収縮する

→ 血管がさらに筋肉にギュッと押しつぶされる

→ 関節痛がおこる

血管の太さによって流れる血液の量が変わる、というのは想像できますよね?細い血管と太い血管、どちらがたくさんの血液が流れるのか明らかです。

この血管の太さを調節しているのが自律神経。

しかし、ストレスの多い生活では交感神経ばかりがはたらいてしまって、慢性的に筋肉がかたくなり、血流が悪いままとなってしまう。このことが原因で関節痛が起こってしまうのですね。

ではどんな解消法があるのでしょうか?

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毎日の生活でできる解消法とは?

自律神経からくる関節痛の対策は、なるべくストレスを受けないこと、ためないこと。

自律神経のバランスが乱れる一番の原因はストレスです。そのストレスから離れることがもっとも効果的な対策となります。

とはいえ、ストレスの原因が仕事でのプレッシャーであったり、ご近所やママ友との人間関係だったり、家庭内の問題だったり。すぐに取り除けるものではありませんよね?

そこで 次に効果的なのが副交感神経を優位にすること。たとえば、

  • こまめに深呼吸する(特に息を吐くのをゆっくりと)
  • 食物繊維の多い食べ物を食べる
  • お風呂にゆったりにつかる(シャワーは逆効果)
  • 睡眠をたっぷりとる
  • マッサージなどでかたくなった筋肉をほぐす
  • やさしくストレッチをして筋肉や関節をほぐす

※参考サイト:NHK健康チャンネル「食物繊維のスーパーパワー」、農林水産省「ビタミンと食物繊維

なかでも体をほぐすことはとてもおすすめ。

マッサージされると眠たくなる(=副交感神経になる)ように、体をほぐすことは副交感神経を優位にする最適な方法と感じています。

とはいえ、マッサージや整体に毎日通うわけにはいきません。そこで……

自分でこまめに体をほぐそう

ふだんの生活の中で自分でこまめに体をほぐすのが一番です。

41度くらいの湯船にゆったりとつかる。お風呂あがりや寝る前にストレッチをする。

家事や仕事の合い間に首・肩・腕をまわす。自分で体をもみほぐす。散歩などの軽い運動もいいですね。

ほかにも自分でしっかりとほぐす方法があります。自宅で簡単。時間もかけずにできるので試してみてください。

深くほぐして体を軽やかにするには >>

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執筆者
この記事の執筆者:
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊

1995年から栄養補助食品の販売業務をきっかけに栄養学を学ぶ。以来、健康食品・健康器具など10年の業務経験とともに整体師から自律神経など体のしくみを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
リラックスジェル「プアーナ」、内科医・医学博士の堀田忠弘先生考案・監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」など天然由来100%の健康商品を販売して今年で17年目を迎える。※執筆者プロフィールはこちら

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